Renaissance Project
Vol.1
ブルーモメントとは
夜明け前と夕焼け後のわずかな隙に訪れる
辺り一面が青い光に照らされて見える
自然現象のことを指します
美しく染まってゆく青い空のように
時間と共に味わい深い青へと
着る人と共に歳月を重ねる
藍染
私の出身地である埼玉県は、かつて"武蔵国"と呼ばれ
江戸時代から始まる藍染の一大産地でした
埼玉県広域では、綿、藍が盛んに栽培されており
最盛期には 200軒近くの藍染屋-紺屋があったと言われています
その中でも天然素材を使用し、渋沢栄一のルーツともなった
埼玉県の伝統的な藍染のことを
「武州正藍染」と言います
その伝統を100年以上受け継ぎ守り埼玉県加須市に居を構える染工場である
「石織商店」
創業1910年
四代目 藍染伝統工芸士
石塚新吾
カルマ・カリーナと石織商店
共に埼玉県の事業者による
初のコラボレーション
クラフトマンシップ
×
モダニズム
伝統をアップデートし、未来へつなぐ
ルネサンスプロジェクト第一弾
BLUE MOMENT
石織商店
×
KARMA et CARINA
2 minutes
FILM
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Products
Craftsmanship by ISHIORI since 1910
今日では 伝統手工芸品というイメージが強い藍染ですが
もともとは武士が「勝ち色」として戦いに勝利するために着用した
「勝負服」の色として使われていました
藍染は 天然染料を使用するため 人肌には優しく 勝負服としては
着る人を一段上へ引き上げてくれるような 優しさと
強さを兼ね備えた服だったと言えます
SDGsの影響もあり 近年 フランス 台湾 アメリカ等
海外では再評価される動きがあります
アパレル産業において 生産過程や販売方法が
テクノロジーで満たされていこうとも
人肌に直接触れる部分は 人に優しい物が求められていくという選択肢も
未来には存在するのではないでしょうか
天然素材を基調とし生み出される武州正藍染の製品を
伝統手工芸品としてでは無く 新しい時代のための
ファッションとして ルネサンス(復興)させることは
極めて未来的なアプローチではないかと思うのです
今企画では 化学染料だけでは表現できない 藍特有の優しく美しい
藍色に 伝統工芸士である石塚新吾氏が仕上げています
江戸時代から続く武州正藍染という伝統をまとって
現代の街を歩くことは、着物を着て歩くことと同じように
美しく、すてきなことだと思います
このように 日本の財産である伝統産業をアップデートし
未来へつなぐ取りくみを コラボレーションという形で
今後も継続して行っていきたいと思います
カルマ・カリーナ 北迫秀明