「筆が伝える伝統 × テクノロジーが広げる未来」
CRAFTED FUTURE|友禅アートブラウス

友禅を、日常へ。
着物ではない。でも、友禅である。
「普段の暮らしにない『和』を、なぜ海外の展示会
でだけ出すのですか?」
海外バイヤーに問われたその一言は、
私たちが心の底で抱いていた違和感そのものでした。
生活に根差していない『和』には、リアリティがなく
異国の人にも本質を見透かされてしまう。
このことをきっかけに、今の暮らしに息づく
伝統工芸のあり方を、探求し始めました。
静けさの中に意志を秘めるカラーの花。芯のある美しさは静かに力強く咲く。
伝統工芸を翻訳するということ。
友禅と一括りに言っても、そこには複数の系譜があります。
公家文化から生まれ、見せる美を極めた-京友禅。
武家文化に根ざした、静かな気品をまとう-加賀友禅。
そして東京手描友禅は、江戸の町人の暮らしの中で育まれた、美意識でした。
柄だけを写し取ってブラウスに仕立てるなら、それは表面のデザインにすぎません。
しかし、東京手描友禅がもともと"町人文化として育まれてきた技術"だったという歴史を読み解けば、
この技術を現代ファッションとして今の暮らしに取り戻すことは、伝統からの逸脱ではなく
この技術の歴史と成り立ちに忠実な答えです。
職人がシルクに描いた一枚の原画を、高精細スキャナでデータ化し、服の型紙ごと捺染プリントする。
原画という"資産"を何度も使えるようにすることで、この一着が売れるたびに、職人自身に利益が循環する仕組みをつくること。デジタルは、歴史だけでなく技術そのものを、現代に届けるための"翻訳"なのです。

陽光に透けるやわらかな生地が風に揺れる。そこに咲くのは、職人の手が描いたミモザの花。
尊さとしなやかさ、そのすべてを讃えるように。
「工芸」よりも、先に「素敵」。
一着の服として素敵と思ってもらい、選ばれ、着られること。
そのあとに、背景にある歴史や伝統技術を知ってもらう。
それが、私たちが目指す、理想の伝統工芸の伝え方です。
着物ではない。でも、友禅である。
東京手描友禅が、デニムやTシャツのように、日本の現代の日常風景に溶け込む未来。

布地に筆が落ちたときの緊張感、滲みの一粒にさえ宿る静けさ
若手女性職人集団|ユキヤ株式会社による手描友禅。その美しさを残すために、デジタル技術は選ばれた。






























